| 実戦的ネームの作り方 漫画を描きたいとか漫画家になりたいという人に、ちょくちょく会うのですが、少し描き込んでいる人でも、ストーリー作りやネーム(コンテ)作り段階で壁にぶち当たってる人が結構多いように思います。 私自身もうまいわけでは有りませんが、今回そのやり方を具体的に書いてみたいと思います。 ネームの描き方、ネームの作り方、そして基本としての、ストーリーの作り方、講座です〜。 漫画を描く時、まずはコマ割りやセリフを入れたネームを作ります。 言わば、下描きの下描きなのですが、この作り方は、人それぞれのようです。 無地のノートやB4、A4用紙、あるいは二つ折りしたB4用紙等々、描くものもいろいろです。また、人によってはネームをトレースする形でそのまま、文字通り下描きの下描きとして使う人もいます。 私の場合は、まずB4用紙を二つ折りにして、漫画と同じサイズでネームを作ります。そしてそれを120%拡大コピー。それを真ん中から1ページずつ切り離し、トレース台の上でワクを確認しながら原稿用紙の裏に貼り付けます。 これを表から、トレース台でトレースしながら下描きを描いていました。 このやり方が便利な点は、 1、ネーム作りの時漫画誌と同サイズなので、違和感や狂いが少ない。 2,下描きはネームを拡大して原稿サイズにしたものを、アタリとして使えるので、狂い無く速く描ける。 てところでしょうか。 ネームを作り、それをまた1から原稿に下描きとして描くのは、結構2度手間ですよね。 それと、トレース台で透かしているのでデッサンの狂いも、原稿をひっくり返して裏から見れば確認・修正できます。 トレース台は、画板サイズ程度で、厚めのガラス板やアクリル板を机に置き、向こうをコミック等で浮かせ板を斜めにし、裏に蛍光灯スタンドを寝かせて置けば作れます。(このネーム編最後の方に絵をつけています) では続いて、ネームの中身作りは、どうしたらいいのでしょうか? 漫画はストーリーが面白くないとダメダメです。でも、ほとんどの人がそのストーリー作りに悪戦苦闘していると思います。 ということで、ここに一つのネーム作りのやり方を、書いてみたいと思います。 絵を描く時は、ラフで全体のアタリを入れ、細部を下描きし、ペン入れ、仕上げ、完成と続きますが、 それは、ストーリー作りも同じです。 まず全体を考え、流れを作り、ネームに配置して行きます。 分かりやすく書くと 案を考えるーフローチャート(下で説明)で練るーネームへ配置ーネーム完成 となります。 ここで問題になるのは、ネームを1ページから順に書くと、まず失敗するということです。慣れたら頭の中で組み立て・配分が出来るので、そのやり方もアリなのですが、そんなに制作経験も無い最初の頃は、なかなか物語りを完成させる事が出来ません。 作ってはみたものの、「ああ、あれを入れたかった」「ラストのページが足りない」「流れが悪い」「前振り入れ忘れた」「単純」「先が読めてしまう」・・・等々、いろんな問題が出てきます。 そこで、投稿用の30ページ漫画を描く場合を想定して、どうやったらネーム作りがうまくいくかを書いてみます。 その1、フローチャート作り まず、ストーリー案が浮かんだら、それをフローチャートで組み立てていきます。 フローチャートとは、作業や物語の流れをまとめた図の事です。 漫画の場合は、シーンの流れをつないだ図となります。 図1 |
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とまあ、基本はこうですが、物語というのは始まりから終わりに一方的に流れるのではなくて、終わりから前へフィードバックしたり、前半のキーワードからラストへつながったりもします。 図2 |
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キーワードは最低一つ、出来れば二つ以上入れば物語にどんでん返しや深みが出せます。 まず最初のキーワードは、たとえば推理物であれば、謎解きの鍵となる物やシーン、セリフなどです。これがなければ、謎解きは出来ませんね。 そして、二つ目のキーワードとなるもの、それは、サブストーリーとしての役割です。 推理物の謎解きが主ストーリーなら、サブストーリーは、それに深みを出したり意外性を持たせたりする物となります。 たとえば、殺人事件などの謎解きキーワード+主人公と異性との関係や恋などのキーワード・・・として二つを同時にラストの謎解きに絡ませたりすると、主人公の人間性や心、恨みや葛藤などを表現し、物語にただの謎解きではない深みや思いを表現することが出来ます。 また、メインと別の謎解きのサブストーリーを入れたりするのもいいでしょう。 映画やドラマを見ると分かりますが、大抵メインと同時にサブストーリーが展開されていきますよね。 そしてさらに、これが長編とかシリーズ物とかになると、また少し話しが違ってきます。アニメのシリーズ物とか見ると分かると思いますが、それぞれの1話ごとに話しが終わるけど、その1話1話にキーワードや情報を入れていくことで、ラストに大きな謎解きや主ストーリーを持ってくる事が出来るのです。 さて話を戻しまして、物語を作る場合、基本的に二つのやり方があります。 それは、演繹法(展開法)と帰納法です。 演繹(えんえき)法は、ああやってこうやってああなって・・・と物語を順番に考えていくやり方です。 図3 |
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帰納(きのう)法は、逆にラストを決めて、それに向かって物語を組み立てるやり方です。 図4 |
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だから演繹法は、ラストが変な方向へ行ったり矛盾が出来たりしますが、発想次第で読者の思いもつかない展開が可能です。 一方帰納法は、ラストに向かって話しを組み立てますので、変な展開にならず物語を組み立てられる反面、奇抜なストーリー展開に成りにくい方法です。また、ストーリー展開に登場人物が縛られてしまう場合もあります。 そして実際の物語作りは、誰でも自然とこの二つを組み合わせてやっているはずです。 さらに、落語の三題噺のように、シーンやキーワードをいくつか出して、それをつなぐという方法もあります。 が、いずれにせよ、設定は単純明快なものが一番です。 30ページとは、思った以上に短く、長いものです。ちゃんと設定するには短すぎ、かといって場面展開の少ない単純な話しでは、長すぎるページ数なのです。 ページ配分としては、まず1〜2ページ目で読者を捉え、5〜7ページあたりまでで基本設定を分からせかつ展開を予想させ、後半20〜24ページくらいからはクライマックスに持ち込み29ページまでには終わらせ、29〜30ページでラストの締めやオチを入れるようにするといいでしょう。 |
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